芝


 3月になると芝の手入れが忙しくなってきます。 

我が家の芝も萌えはじめました。 
1年間、芝を美しく保つためにいくつかの作業が必要になってきます。



地面の凹凸を修正する


 芝の表面がデコボコしているところを不陸調整しなければなりません。

芝の表面に凹凸で出来てしまうのには、いくつかの原因があります。
よく歩くところはどうしても地面が下がってきてしまいますし、モグラの被害がある場合は表面が波打ちます。
他にもミミズや雨など様々な原因で芝の表面に凹凸が出来てしまいます。

そのため芝に目土を入れて凹凸をなくす不陸調整が必要になります。

 芝の表面がなだらかでないと、芝刈をする時に高くなっている部分にのみ芝刈り機の刃があたり、芝を傷つけてしまいますし、見た目もよくありません。

また、芝は畑のように新しい作物を植える度に耕すということができないため、土の更新作業という意味もあります。

しかし、ここでとても大切な注意事項があります。

目土を入れすぎない、ということです。

 芝の手入れといえば、目土を入れる際に全体に薄く新しい土を入れることをおすすめしている場合がありますが、それを何年も続けていると庭の地面の高さがどんどん上がってきます。

本当は、全体的に新しい土を満遍なく入れることは理想かもしれませんが、あまりおすすめできません。
庭の地面の高さがあがっていくと、いつかは建物のまわりを守ってくれている犬走りと呼ばれるコンクリート部分の高さを越えてしまったり、犬走りがない場合でも建物の基礎がどんどん土に埋もれていくことになります。

目土は、かならず凹凸があるところ、特に下がっているところ、芝が傷んでいるところなど考えて入れてあげて下さい。

 芝の目土は、ホームセンターに目土用として販売されているものでも良いですし、水はけが悪い土地の場合は川砂の方が良いです。
また、あえて目土を購入しなくても庭土が真砂土などを使用している場合は、ふるいにかけた庭土を入れてあげるだけでも大丈夫です。

 上手に凹凸を修正すると、芝の張替えをしなくても芝がはげて薄くなっている部分が自力で回復していきます。



春にむけて雑草対策をする


 芝の中の雑草が急激に増えてくる時期になります。
その状態で梅雨に突入すると芝の手入れが倍増します。
3月は、芝が生え揃う前に雑草を一掃します。

 あまり芝面積が広くない場合は手作業でも大丈夫ですが、私は3月の除草作業はシバゲンDF一択だと思っています。
他の芝に登録がある芝用の除草剤と違い、シバゲンDFは今ある雑草を除草する効果と、これから生えてくる雑草を予防する効果があります。
シバゲンDFは年に3回しか使用することができませんが、その1回目が3月が良いのではないかと思っています。

シバゲンDFの希釈は1グラムに対して水が10リットルです。
最初に1グラムを計測し、10リットルサイズの噴霧器を使う場合は1グラムすべてを入れて良いですが、家庭用に流通している4リットルの噴霧器の場合、1グラムで2回半分の除草液ができます。

ハマスゲやヒメクグのように強靭な雑草が生えている場合は、10リットルに対して2グラムほど使用しても大丈夫です。





害虫予防をする


 芝の根を食い荒らす、コガネムシの幼虫が活動開始する時期になります。
また、土を豊かにしてくれるミミズも、モグラを呼んでしまったり、病気の原因になってしまったり芝にとっては残念ながら良いことがありません。
これらの害虫類を予防、駆除するために芝全体にスミチオンを散布します。




芝を修復する


 痛んでいる範囲が狭い場合、目土を入れておくと芝が成長する時期になれば自力で回復しますが、芝が広範囲で傷んでしまっている場合には張替えをして芝を修復します。 
 
 また、全体を見渡して、長く伸びて枯れてしまっているランナーがあれば切り揃えたり、芝が進入して欲しくないところまで広がっている部分を切り取り芝を整えます。

芝刈をする


 芝刈の必要性は地域によると思います。

暖地で芝の新芽が出てくるのが早い場合、芝刈りが必要になりますが、まだまだ見た感じが休眠状態の場合は4月に入ってからでも大丈夫です。

一度その他の芝の手入れを行い、3月の下旬頃に芝の様子をみて必要な場合、今年第一回目の芝刈を行ってください。




まとめ


 1年を通して芝の手入れは沢山あり、芝面積が広いと特に大変な作業になってしまうのですが、3月の早い時期に必要なことを行っておくと4月以降の手入れがかなり楽になります。 

 雑草も大きくなりすぎた場合、除草剤も効果が薄くなってしまい、結局手作業での除草になってしまうので雑草が小さいうちに除草しておくことが大切です。 

3月は天気が崩れる日が多くなりがちですが、なんとか天気の日に時間をつくって手入れを行っておきたい月になります。